真田幸隆 「六連銭」の名家を築いた智将 PHP文庫 (PHP文庫)



真田幸隆 「六連銭」の名家を築いた智将 PHP文庫 (PHP文庫)
真田幸隆 「六連銭」の名家を築いた智将 PHP文庫 (PHP文庫)

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智謀の名将

一介の小豪族の身から、先方衆という過酷な役を見事にこなし、ついには領主として武田から独立し得る力を持つに至りながらも、終生武田家臣として信玄に対し忠誠を貫き通した名将、真田幸隆。
幸隆に関する史実資料は多くないそうだが、それにしても物語のターニングポイントとも言うべき川中島の合戦が簡略すぎたのが残念だった。川中島合戦が有名に過ぎ、その他の部分に作者はスポットを当てたかったのかも知れないが、総じて薄っぺらな印象がぬぐえない。
小説なのだから例えば幸隆から見た合戦の描写や、上杉政虎に裏をかかれた時の焦燥感をもっと誇張して書いたり、おそらく従軍していたであろう幸隆の子供達の活躍などを取り入れても良かったのではないか。本書が採用した啄木鳥の戦法は実際には無かったのが定説だし。
逆に詳しい記録がほとんど無い戸石城攻略について、あれだけ幸隆の智謀が発揮された描写になっていて、十分楽しめただけに惜しい気がする。

眞田家始祖を描いた希有な一冊

歴史小説と称ぶには 史実を基にした(と想われる)挿話に希薄過ぎ 時代小説と称ぶには 筆に芸術的色彩が単調過ぎる――のではあるが 幸隆公を表題に書物として著したという点で実に希有な一冊であり それだけあれば 幸隆公を敬愛する身には充分な意義を獲得して やはり本棚からは外せない。

総ては 幸隆公が未だ今日の人々にとって 無名に近いことに起因することなのかも知れない。表紙を撫でる度 此の21世紀にも何らの進展は見出せない儘なのであろうか ほんの一欠片でも 在野から一端を担うことが叶えば……そんな想いで一杯になる。
影の実力者

 信玄が武力を以ってしても落とせなかった戸石城を謀略で落とした幸隆。彼は戦国最強と言われた武田軍の中では目立つほうではなかったが
、裏でいい働きをする「影の実力者」だったと思います。



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